【業界分析】留学タイプと留学業者について【なぜ高額払って遠回りする？】

留学タイプは大きく５種類あり、日本には多様な留学業者が存在します。

各業者の取扱い業務範囲は分かれ、原則的に海外へ直接申込することが可能です。

＜留学タイプ＞

① 海外大学留学（＝長期留学・正規留学・交換留学）

学生ビザ（90日有効）を取り四年制・二年制大学へ入学・編入すること。四年制大学では卒業後にBachelor（学士号）を取得し、二年制大学ではAssociate Bachelor（準学士号）を取得する。二年制大学から大規模な四年制大学へ編入することも可能。

② 海外高校留学（＝現地校転入・夏休みプログラム）

州立・私立の現地高校へ転校または交換留学すること。夏休み・春休みだけ短期プログラムに参加するタイプは体験型学習、海外旅行ツアーの延長に近いかも。

③ 語学留学（＝短期留学・ESL）

短期の場合、学生ビザを取らず英語だけを学び、３カ月以内に帰国すること。ESL内でアカデミックなレベルの内容であれば単位認定されるが、英語学習だけで長期滞在はコスパが悪い。

④ Summer School Abroad　

海外大学の夏季休暇中（5月から8月末）に開催されるSummer Schoolで単位認定できる短期講座を受講すること。１ヶ月から３カ月の間、好きな国の憧れの大学で単位を取れる素晴らしいシステム。中高生のサマースクールとは異なる。

⑤ ワーキングホリデー　

参加国は29ヶ国に増加中。12ヶ月だけ滞在可、30才迄、現地で4カ月働くことが条件。豪州・カナダを筆頭にフランス、イタリア、ドイツ、スペイン、アルゼンチンと増加中。就職前に外国で下働きしながら世界を旅する考え方は欧米では一般的です。

＜業者区分（学校法人含む）＞　

① インターナショナルスクール（WASC・CIS・ACSI認定校）

幼稚園から高校までWASC（アメリカ国際教育認定団体）の認定に基づくカリキュラムや国際バカロレアプログラムを提供している多種多様な教育機関。進路は海外大学、ICU、国内の帰国子女枠など国際系が多い。

② 外国語専修学校（専門学校）

通訳・翻訳、医療通訳など職業スキルや就職に関わる資格を取得するための教育機関。TOEICなどの職業に関する資格取得や独自の語学留学プログラムを有している。

③ 留学斡旋＋語学スクール

海外で提携している語学学校や短期プログラムの紹介をメインに行い、国内で提携する英会話教室でレッスンを受ける。単位認定はされないが、グループ旅行のような楽しい要素が強い。

④ 留学斡旋エージェント

海外で提携している語学学校や短期プログラムの紹介をメインに行い、希望する海外大学のリサーチを請け負う民間業者。昔から存在し高額な手数料をボッタくる会社もあるので要注意。紹介学校からキックバックを得ており、語学指導などは行っていない。

⑤ 外国語資格スクール

TOEFL・IELTS講座、各資格試験の運営だけを行い、留学先の紹介は行わない。提携している留学エージェントをを紹介される。二箇所に費用を支払うので費用が増える。本部が米国や英国にあり日本支部となっている。

⑥ 社会人向け英会話教室

社会人を対象に高額な授業料・手数料を請求する留学とは無縁な英会話教室。ビジネス英語や英会話が中心なので法人利用またはサラリーマン向けの教室。施設は贅沢なつくり。

⑦ 英語学童保育スクール

幼児や小学生を対象に週２～４回、ネイティブ／バイリンガル講師が作る英語環境に子供を預ける民間学童保育所。母親の負担を減らし就労支援にもなる。保育所認定施設あり。

⑧ 国際系に強い受験学習塾

慶應・上智・ICUなど国内の国際系大学の対策を行い、一般受験の指導を行う個別・集団学習塾。中にはイングリッシュに特化し独自メソッドで教えているが、留学とは無縁で高額請求されて終わる場合がある。

⑨ 英検指導塾

地域コミュニティに根差し、英検対策や学校授業補習や付属校の推薦対策などを行う英語専門塾。中には他科目やプログラミングも教え、時代により受験や習い事の業態が変動する。

このように、昭和のバブルの時代から「英語を商品」として販売する団体・業者が多く存在します。この悪しき風潮が、世界では即戦力にならない薄っぺらい英語力を生み出しかもしれません。3,600時間程度でマスターできる「英語は道具」に過ぎない。

国内で英語習得にかける費用・時間はできるだけ減らし、海外で他のことに使った方が有意義ではありませんか？